みなさんこんにちは。りーほーです。
今回は、ピヤホンことAVIOT TE-BD21f-pnk(以下、ピヤホンと呼ぶ)とApple AirPods Proを比較してみたいと思います。
迷いながら書いてたらバリクソ長くなりました。すみません。
ピヤホンとAirPods Proについてはよくわかると思いますので、読んでみていただけたら幸いです…!
なぜこの2機種を比較するのか
はじめに言います。
AirPods Proとピヤホンは、比較するべきイヤホン同士ではありません。この二者は、コンセプトがあまりに違います。
AirPods Proは、本来であればSONYのWF-1000XM3と比較されるべきであろうと思います。
しかし、もはやAirPods ProとWF-1000XM3は、ウェブ上で比較され尽くしています。今更そんな記事を書いても微塵の価値もないでしょう。
大体の比較レビューを見ましたが、概して言うと音質はWF-1000MX3が上、ノイキャン性能は人それぞれ、Bluetooth安定性はAirPodsProが上、長時間疲れずに聴けるのはAirPodsPro…など。
ではなぜこの2機種を比較するのか?
単純に、この2つを持っているからです。すみません。
ただ理由はもう一つありまして、意外とこの2つを選択肢に持っている人って多いんじゃないかなぁと。
ロキノン系が好きでピエール中野氏のTwitterをフォローしている人なんかは、このピヤホンの情報ってどうしても入ってくるし、数々のバンドマンが絶賛しているので、とても気になっているかと思います。
かつ、iPhoneを使っている人は、自然とAirPods Proも選択肢に入ってくる。結果、どちらを買ったらベストか迷う。
ということで、そんな方たちの参考になれば幸いです。
この2つのイヤホンを買うに至った経緯
ピヤホン
もともと安いトゥルーワイヤレスイヤホンは使っていましたが、どこかで品質の良いものを手に入れたいなぁ…とは思っていました。
そんな矢先、AVIOTという日本のメーカーがあることを知ります。
Twitter上で、凛として時雨のピエール中野氏がAVIOTを激推ししていたのです。
気になって日々動向をチェックしていると、コラボモデルを出すという。
しかし、来る日も来る日も品切れで買えず。
そして先日、偶然AmazonのAVIOT公式ストアで入荷しているのを発見し、ポチったわけですね。
AirPods Pro
ぼくは、オープンイヤー型(開放型)の従来のAirPodsにはまったく興味がありませんでした。カナル型(密閉型)に比べて音漏れが多いのと、低域が不足するのが理由です。
しかし、ここで満を辞して「Pro」の名前を冠して出てきたAirPods Pro。カナル型でノイキャン付き。ふむふむ外音取り込みモード…?俄然気になります。
というのも、仕事柄月に一度は飛行機で出張があります。飛行機内は、「ゴーー」という飛行音がずっと鳴っていて、結構疲れるんですよね。というわけで、以前からノイキャン付きイヤホンは欲しいとは思っていたのです。
で、ここに来てAppleがノイキャン付き、さらに外音取り込み付きのイヤホンを発売した、とのことで、発売から4ヶ月ほど経ってしまいましたが購入しました。
AVIOT TE-BD21f-pnk
では順に紹介していきますね。
AVIOT TE-BD21f-pnk
既にご存知の方も多いかもしれません。
TE-BD21fというトゥルーワイヤレスイヤホンをベースモデルに、凛として時雨のピエール中野氏がチューニングを施したもの。
主にバンドマンを中心に、音楽に携わる人達から絶大な人気と評価が集まっています。
完全ワイヤレスイヤホンでは世界初、ハイブリッド・トリプルドライバーを搭載しています。ドライバーってのは、振動して音を作り出すイヤホンのいわば心臓部。並のワイヤレスイヤホンでは普通1つしか搭載されていないものを3基搭載しているわけです。
搭載しているドライバーも、バランスドアーマチュア型ドライバーを2基、ダイナミック型ドライバーを1基という、ハイクオリティな有線イヤホン並のスペックなんですね。各ドライバーについては、解説するほど詳しくもないので割愛します…気になる方はググってみてください。とにかく、表現力や解像度が高くなると思えばOKです。
ピヤホンを使ってみた感想は、音の定位感が抜群に良く、個人的には中音域の解像度がとてもよく感じました。詳しいレビューは↓で。
Amazonなどでピヤホンを買うときの注意
現在Amazonでは、高額転売品がたくさん出品されています。転売品は品質が怪しいのはもちろんですが、製品の保証を受けられなくなるので絶対に買わないでください。
■転売品
転売品は価格が高いです。
■正規品
正規品は下にしっかり「AVIOT公式ストア」と記載があります。必ず正規品を買いましょう。
AirPods Pro
AirPods Pro
言わずと知れたAppleの3代目のAirPods。初めてカナル型を採用し、ノイズキャンセリング機能と外音取込み機能を初めて実装した。
はじめてのノイキャンだったが、オンにした瞬間の周りの音が「フッ」といなくなる感覚は何度味わっても面白い。そして外音取り込みモードは本当に自然で、イヤホンをつけていることを忘れてしまいそうなほど。詳しいレビューは↓で。
ノイズキャンセリングについての詳しい解説はこちら↓
スペック比較
まずはスペックを比較してみましょう。
こうしてみると違いがわかりやすいですね。明確な違いはノイキャン及び外音取り込みの有無、ドライバー構成の違いです。
このスペック表をみても、それぞれのイヤホンが、なにに重点を置いて作られたのかわかりますね。
コーデックのところで、AirPods ProはSBCとAAC、ピヤホンはaptXまで対応とあります。
iPhoneではaptXにそもそも対応していないので、AirPods Proでは対応していないということですね。音質的にはaptXとAACは同等と言われていますが、 レイテンシ においてaptXが優位であり速いと言われています。ぼくはAndroidを持っていないので、aptXの実際のレイテンシを計れていないのですが、AirPods ProはどういうわけかAACにも関わらずとても速いみたいです。
実際にGarageBandで試してみたところ、リズムに合わせてリアルタイムで打ち込むまではさすがに難しかったですが、特段遅いというわけでもありませんでした。
分野別勝負
再生環境
まずは再生環境についてです。
再生機:iPhoneXR
評価に使用した曲(全て非圧縮aiff形式)
Hi-STANDARD / Another Starting Line
LUNA SEA / Limit
BRAHMAN / 今夜
The Beatles / Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band
Led Zeppelin / Rock And Roll
Dir En Grey / 詩踏み(Vestage Of Scratch Ver.)
マキシマムザホルモン / maximum the hormoneⅡ
凛として時雨 / abnormalize
DAOKO / もしも僕らがゲームの主役で
Skrillex / Scary Monsters & Nice Sprites
the Hiatus / Hunger
Ed Sheeran / Shape Of You
この辺りでしょうか。では、早速各項目でそれぞれ評価してみましょう。
機能
AirPods Pro : ●●●●●
ピヤホン : ●●○○○
AirPods Proの圧勝です。
AirPods Proはノイズキャンセリング、外音取り込み機能が本当に快適です。
ノイキャンをオンにした瞬間に、周りの音が「フッ」と消えるあの感覚は病みつきになりますね。
そして特筆すべきは外音取り込み機能。
ぼくのワイヤレスイヤホンを使うシーンとして、通勤や街歩きなどの時は常にイヤホンをつけて何かしらの音楽を聴いています。
通勤の帰り、スーパーに寄って買い物をして帰る といったシーンは日常ですが、ピヤホンをはじめ外音取り込みが付いてないトゥルーワイヤレスイヤホンをつけていた場合、
レジでの店員さんとのやり取りに支障が出てくるので、毎回外していました。
外したイヤホンは、ケースにしまうのもめんどくさいので、ポケットに入れっぱなしです。
で、会計が終わったら、カゴを袋詰めコーナーまで持っていき、そこでイヤホンを耳に戻して袋に購入済みの商品を詰める。
この、「イヤホンを外して会計をし、全てが終わったら耳に戻す」という一連の流れが、毎回めんどくさいなぁと思っていたのです。
が、AirPods Proにしてみて一気に変わりました。
スーパーに入るまではノイキャンで音楽を聴き、スーパーに入ったらステム部分を長押しして外音取り込みをオン。
そのまま会計までつけっぱなしで、会話が必要そうな時だけステムを押して音楽を停止するだけ。
この、「イヤホンをわざわざ外さなくて良い」という事が、これだけストレスを軽減するとは思いませんでした。これは本当にオススメです。
他のレビュー記事によると、外音取り込みについては、AirPods ProはSONYのWF-1000MX3よりも自然に聞こえるとの評価もありましたので、もしかしたらカナル型のイヤホンで、今のところ1番自然に外音を取り込んで聴く事ができるイヤホンなのかもしれません。
また、飛行機は乗った際にAirPods Proのノイキャンを試してみましたが、疲労度が圧倒的に違いました。
アナウンスなどは聴こえますが、飛行機特有の「ゴー!」という音はかなり軽減されました。
試しに1時間後くらいに外音取り込みに切り替えてみたら、うるさすぎてすぐにノイキャンに戻しました。もうノイキャンなしでは飛行機には乗れなくなってしまいました…それくらいノイキャン能力は高いです。
接続安定度
AirPods Pro : ●●●●○
ピヤホン : ●●●●○
同点だと思います。
いずれも切れる時は切れる。乗車率高めの電車で移動していると、一回くらいは音飛びする印象でした。
2代目のAirPodsはかなり接続が安定しているとのレビューもあったので、もしかしたらProで少し変わったのかもしれません。
ピヤホンについても、特段悪いとも感じませんでした。
音質
AirPods Pro : ●●●○○
ピヤホン : ●●●●●
ピヤホンの圧勝でした。
最初に1つ、誤解がなきよう。
AirPods Proも、単体で聴くと、悪いイヤホンではありません。聴き疲れしない、良いイヤホンです。
ただし、ピヤホンと比べてしまうと話は変わります。
まず低音の量感。ピヤホンに比べ、AirPods Proはやや物足りない印象を受けました。
次に定位感。録音が良い音源であればあるほど、ピヤホンの方が顕著に音の立体感と定位感を感じる事ができました。特にハイスタのanother starting lineやdir en greyの詩踏みなど、元の録音がとても良いのですが、その定位感や立体感やそれぞれの楽器の分離感をよく再現しているように感じました。
そして次に中域の解像度。LUNA SEAのLimitなど、伴奏とボーカルで音数が多い音源などでは、中域の解像度の高さが顕著に違って聴こえました。ピヤホンで聴いた方が圧倒的に色んな音を聴き取れる印象です。
とまぁこんな感じで、音質に関して言えばピヤホンには敵わないと思います。とはいえ、最初にも書きましたが、AirPods Pro単体で聴けば、音が悪いと感じることもないでしょう。長時間聴くには、聴き疲れせず、良いイヤホンだと思います。
※AirPods Proの音質評価についての注記
AirPods Proは、AppleのHPによると、装着している人の今の聴こえ方をリアルタイムでマイクで集音し、リアルタイムでイコライジングを掛けて音質調整を行なっているみたいです。
これはつまり、装着している人によって個別に音質を調整してくれているということで、装着する耳の形によって大きく音質のバラつきが出るということです。つまりこのレビューも、あくまでぼくの耳につけたAirPods Proの音質レビューとなるわけで、人によって音質の評価は異なってくるのかもしれません。
もしかしたら、あなたの耳につけたAirPods Proでは、低音がもっと豊かに聴こえるのかもしれません。
※ピヤホンについての注記
ピヤホン、少しだけ気になるのが、バランスドアーマチュアの特性なのか、音楽の再生を始めると微量のホワイトノイズがあります。
再生しだすと気にはならないのですが、ノイズに敏感な人は注意した方が良いかもしれません。
疲労感
AirPods Pro : ●●●●●
ピヤホン : ●●○○○
AirPods Proが疲れづらいです。
前項で書いたとおり、音質については、AirPods Proは聴き疲れしなくて、長時間聴いても疲労感は少ないです。
ピヤホンは、本体のボタンが押し込む形式なのですが、押し込む際にイヤーピースが押し込まれ、「ブツッ」と不快な音がします。これは本当にもったいない仕様であると感じました。イヤーピースの大きさを変えてもこの現象は変わらなかったので、構造の問題かと思います。
この不快な音のせいで、本体のボタンで曲の一時停止と再生を操作する気が起きないんですよね…。解消法があれば教えて欲しいです。
操作性
AirPods Pro : ●●●●●
ピヤホン : ●○○○○
AirPods Proのほうが操作しやすいです。
ピヤホンについては、ボタンが付いているものの、前項で書いたように、押し込むと「ブツッ」となるので、ボタンを押す気になりません。
AirPods Proは、ステムをつまむ感じで操作します。長押しでノイキャンと外音取り込みを切替が可能です。
ノイキャンと外音取り込みの切替はとてもスムーズで、音切れなどはありません。
耳の幸福度
AirPods Pro : ●●●○○
ピヤホン : ●●●●●
なんつってもピヤホンは花澤香菜さんが声で「電源、オン」「接続しました」と言ってくれるのが良いですね。耳が幸せになります。
AirPods Proは音声でのナビゲートは一切無しです。良いか悪いかは人それぞれかもしれません。
セットアップの簡単さ
AirPods Pro : ●●●●●
ピヤホン : ●○○○○
iPhone利用ユーザーであることが前提ですが、AirPods Proの圧勝です。
AirPods Proは、ケースを開けたらすぐにiPhone側が反応し、「接続」をタップしたらそれで終了です。このあたりは、Appleとしてスマホからイヤホンまで一貫して作っている強みを最大限活かしてますね。
かたやピヤホンですが、初回のペアリングでめちゃくちゃ手間取りました。
電源を入れてスマホとのペアリングはそこまで大変ではないのですが、LとRのペアリングがとにかく上手くいかず、リセット→ペアリングを試みる を10回以上繰り返しました。もしかしたらこのあたりは個体差があるかもしれませんが、AirPods Proにはこういう点は敵わないですね。
総評
どちらを買うべきか
どちらを買うべきかは本当に難しいですが、判断ポイントは「ノイキャンや外音取り込みの必要性」と「音質へのこだわり」です。
飛行機や新幹線に頻繁に乗る人などは、ノイキャンのイヤホンは一つ持っていても良いと思いますので、AirPods Proがオススメです。
有線で良いヘッドフォンやイヤホンを持っている人もピヤホンは不要かもしれません。
また、ワイヤレスイヤホンを主に外出中しか使わない人にとっては、「歩いている時にどこまで音質を求めるか」も判断ポイントになると思います。
「普段は音質を求めるけど、それはあくまで家の中だけで、外ではそこまで」という人にはAirPods Proが合っています。
逆に、いままで良いイヤホンを持ったことが無く、音質について未知の体験をしてみたい人には、ピヤホンはオススメです。歩きながら聴いていても、音の解像度や定位感や立体感にハッとすることがあるのは確かなので、こういう体験をしてみたい人はピヤホンを是非手に取ってみて欲しいですね。
というわけで、どちらを買うべきかをまとめてみました↓。
・音質は一定程度で満足できる人
・ノイキャンや外音取り込みを体験したことがなく、興味がある人
・iPhoneを使っている人
・とにかく歩きながら音楽は聴きたいけれどいちいち外したりするのが面倒な人
・Apple信者
・あまり難しいことは考えたくない人
ピヤホンを買うべき人
・とにかく音質重視の人
・録音やミックスやマスタリングを担当したエンジニアの目指した音を感じてみたい人
・音の定位感、立体感をしっかり感じてみたい人
・ピエール中野氏が好きな人
・花澤香菜さんが好きな人
りーほーの使い分け方
ちなみに、両方持っているぼくは使い分けています。主に通勤時に使っています。
通勤で徒歩が約15分、電車が40分ほどなのですが、まずはピヤホンをつけて良い音で15分の道のりを歩きます。
その後、電車に乗ったらAirPods Proに切り替え。以後、AirPods Proで好きな音楽を聴きながら会社まで通勤します。電車の遅れなどのアナウンスがあることもあるので、適宜ノイキャンと外音取り込みを使い分けています。
帰りはこの逆で、会社から家の最寄駅付近まではピヤホン。最寄駅付近でAirPods Proに切り替え。近所のスーパーまではノイキャンで好きな音楽を聴きながら。スーパーに入ったら外音取り込みに切り替え、音楽は掛けっぱなし。レジに並び、次の番くらいになったら音楽をストップ。「袋はいらないです」「カードで」などの会話を外音取り込み経由でこなした後、袋詰め前にステムを一押しして音楽を再生しながら袋詰め、帰路につくという感じです。
イヤホン評価難しい
というわけで、初めてイヤホンのレビューをしてみました。音質の評価って難しいですね…だってAirPods Proも音質全然良いんですもの。しかしピヤホンはやはりすごいと感じることも多かったです。ノイキャンと外音取り込みは尊いです。花澤香菜さんのアナウンスも尊いです。ピヤホンの音質も尊いです。
迷っているあなたは、どちらも買ってみてはいかがですか?ぼくのように。
発作でした。すみません。参考になれば幸いです。それではまた〜。
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