皆さんこんにちは。りーほーです。
このブログでは、GarageBandの使い方を紹介していますが、曲を作っていく上で必要な決まりごととはなんでしょうか?
それは キー と コード進行 です。
キーは、ドド#レレ#ミファファ#ソソ#ララ#シの合計11個(+長or短)の中から好きなものを選ぶだけです。これだ!と決めちゃえば、それでOKと言えばOKなんですよね。(もちろん声の高さなどから決めることもある。)
しかしこの「コード進行」ってのがわかりづらいですよねぇ…。
というわけで、この記事では有名なコード進行やマルパクリOKなコード進行を紹介していきます。
曲作りの参考にしてみてね!
コード進行とは
コード とは、和音です。複数の音を同時に鳴らした音です。
世に溢れている曲は、ほぼ全てにこのコードが使われており、そのコードはとある規則で数種類から選ばれ、展開していきます。
ぼくらが聴いているあの曲もこの曲も、すべてにコード進行があり、その進行で曲の印象が決まっているわけですね。
コード進行はパクって良いのか
全然OKです。
むしろ、この世にある無数の曲で、あらゆるコード進行は出きっていると考えても良いかもしれません。有名曲の中でも、キーが違うだけでサビはコード進行が同じなんてザラです。
コード進行はパクってOK。
メロディまでパクると、それはさすがに…という感じになるので、そこは意識したほうが良いかもですね。
ただし、学校の授業で制作したりなど、世に有料で配信するなどを考えていなければ、メロディが似てても良いと思います。最初はそんなもんです。
この記事での表記の仕方
さて、コード進行を書いていく上で最初に書いとかないといけない事があります。それが、コード進行の表記の仕方ですね。
コード進行は、キーが変わるとコードが変わってしまうんですよね。
この記事では、Cメジャー(ハ長調)でのコード名と、コードの度数の2種類で表記していきたいと思います。
コード名と度数
コード進行を知るには、度数やダイアトニックコードについて知っているとより理解が深まります。
詳しくは↑の記事でも書いてますが、コードはキーとなるコードを基準に、度数で示表す事ができます。
キーがCでは、CがⅠ度で、DはⅡ度、EはⅢ度…と言った感じです。
コード進行では、C→G→Am→Em といった進行を、Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲmみたいな表記の仕方をします。これは、キーを変えた時にわかりやすくするためですね。
この記事でも、キーCと度数表示で書いていきたいと思います。
まずはⅠ、Ⅳ、Ⅴの役割と終止感
コードには、それぞれの度数に役割があります。
中でも、これだけは覚えておくべき!というポイントが↓。
Ⅰ…主調 トニック
その曲のキーそのもの。1番安定したコード。
Ⅳ…下属調 サブドミナント
トニックに対して少し不安感のある、落ち着かないコード。トニックに戻りたがったり、ドミナントに行きたがったりする。
Ⅴ…属調ドミナント
サブドミナントよりさらに落ち着かないコード。不安定なので、トニックに戻りたがる。
まずはこれを必ず覚えときましょう。
Ⅳ度とⅤ度は、Ⅰ度に対して不安定な響きです。
コード進行とは、「安定と不安定を繰り返し、最終的に安定に戻ってくる物」だと思うとわかりやすいと思います。
試しにGarageBand の Alchemyシンセ のコードモードなどで「C→F→G→C」と弾いてみてください。
G→C のところで「帰ってきた〜」という安心感、曲が終わった感を感じませんでした?これを終止形(ケーダンス)というらしいですが、名前はどうでも良いです。
この「帰ってきた感覚」みたいなのが不安定→安定のコード進行ということなのですね。
Ⅱ、Ⅲ、Ⅵ、Ⅶの役割は?
ⅠとⅣとⅤはわかりました。ではそのほかは?
できればこれも↓覚えときましょう!
Ⅱm…Ⅳの代わり
Ⅲm…Ⅰの代わり
Ⅵm…Ⅰの代わり
Ⅶ…Ⅴの代わり
セブンスコードの使い方
ここでもう一度この表です。
このダイアトニックコードの表の中で、それぞれのコードに(7)とか(M7)とか書いてありますね。
これは全部セブンスコードと呼ばれるやつなんですが、これは基本は全部置き換え可能です。三和音のトライアドコードはクリアな響きですが、四和音のセブンスコードは少し複雑になります。
コードの流れが単調だと感じた時にセブンスコードを入れてみてください。(ただし、一部置き換えづらいコードもあります。)
ノンダイアトニックコードを使う
さて、ここまではあくまでダイアトニックコードの中のコードを使おう!という話でした。
確かに、ダイアトニックコードで使われている音は、そのキーにおいて親和性の高い音です。曲を作る上では、間違いないコードなので、抑えておくべきコードです。
が、世に出ているいろんな曲を聴いてみると、聴いていて少し気になるポイントがあったりしませんか?フックになる箇所というか。
だいたいそういうところは、 ノンダイアトニックコード といって、ダイアトニックコードから外れた音を使っていることが多いです。たとえば、キーCでD7やFmやGmを使う、など。
使いすぎるとガチャガチャになって統一感が無くなってしまいますが、ここぞというところで使うと曲に奥行きや説得力を与えます。
クリシェで使う
クリシェ の進行を使いたい時には、必然的にノンダイアトニックコードが登場してきます。
ダイアトニックコードは、基本的にそのキーの メジャースケール を使用した音で構成されている訳ですが、クリシェは構成音の中の一つの音が半音ずつ下降または上昇する進行なので、必ずどこかでノンダイアトニックコードが出てくることになります。
Ⅰ→ⅠM7→Ⅰ7→Ⅰ6
C→CM7→C7→C6
下降する構成音
C→B→A#→A
Cの構成音のうち、完全1度にあたるC(ド)の音が半音ずつ下降(M7にあたるB→7にあたるA#→6にあたるA)していく進行です。
CM7はダイアトニックコードに含まれますが、そのほかのコードはノンダイアトニックコードです。ちなみに見慣れないC6は、Cコードに長6度の音を加えたコードです。
度数に関する詳細な記事はこちらで紹介しています。クリシェについては、こちらに細かく書いてあります!
セカンダリードミナントで使う
セカンダリードミナントとは、2個目のドミナントという意味ですね。ドミナントについてはこの記事の上の方で説明した通り、そのキーにおいて「不安定な響き」であり、トニックであるキーの音に戻りたがる音です。
では、ドミナントの2個目とはどういう位置でしょう?答えは、「ドミナントの音を、その瞬間だけトニックに見立ててみる」と見えてきます。
たとえばキーCで考えてみましょう。こんなコード進行があったとします↓。
C→Dm7→G7
Ⅰ→Ⅱm7→Ⅴ7の進行です。ⅡmはⅣ(サブドミナント)の代わりとなるので、この後にも出てきますが、Ⅰ→Ⅳ→Ⅴのめちゃめちゃオーソドックスな進行です。
ここにあるⅤ7、つまりG7の音を、この一瞬だけ仮想のキーと考えてみましょう。キーをGと捉えるわけです。Gのダイアトニックコードは↓の通りです。
GM7 Am7 Bm7 CM7 D7 Em7 F#m7♭5
ドミナントはⅤ度の音なので、キーがGの場合は左から5番目のD7がドミナントコードです。ではここで、一度先ほどのコード進行に戻ってみましょう。
C→Dm7→G7
お、たまたまG7の前にDm7がありますね…ではこれをD7に置き換えてみましょう。するとあら不思議。
C→D7→G7
ダイアトニックコード以外の音が入ってきちゃいました。これが、セカンダリードミナントの原理なのですね。
D7で一瞬違和感があるかもしれませんが、G7への流れは自然だと思います。この一瞬フワッと感じる違和感が、曲に奥行きやフックを与えてくれる訳ですね。
こんな感じで、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅵ、Ⅶのコードは全て○7コードに置き換えが可能なのです。
ちなみに、ドミナントはトニックの音に帰っていくことが基本なので、セカンダリードミナントの次は仮想キーのトニックへ戻るような進行がスムーズだと思います。
キーがCならC7に置き換え可能
Ⅰ7→Ⅳ(M7)がスムーズ
例 C7→FM7→G7
・Ⅱm7→Ⅱ7に置き換え可能
キーがCならDm7→D7に置き換え可能
Ⅱ7→Ⅴ(7)の進行がスムーズ
例 C→D7→G7
・Ⅲm7→Ⅲ7に置き換え可能
キーがCならEm7→E7に置き換え可能
Ⅲ7→Ⅵm(7)の進行がスムーズ
例 C→E7→Am7
・Ⅵm7→Ⅵ7に置き換え可能
キーがCならAm7→A7に置き換え可能
Ⅵ7→Ⅱm(7)の進行がスムーズ
例 C→A7→Dm7
・Ⅶm7♭5→7に置き換え可能
キーがCならBm♭5→B7に置き換え可能
Ⅶ7→Ⅲm(7)の進行がスムーズ
例 C→B7→Em7
ノンダイアトニックコードの主な使い方はこんな感じですね。普段はダイアトニックコードのみの進行になりがちと言う方、参考にしてみてください!
コード進行実例集(随時更新)
超基本 スリーコード Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ
C→(C→)F→G
超超基本です。
上で紹介した、トニックとサブドミナントとドミナントのみを使ったコード進行です。
極端な話、これを繰り返すだけで一曲作れます。
安定(Ⅰ)→安定(Ⅰ)→ちょい不安定(Ⅳ)→不安定(Ⅴ)ときて、同じ進行を繰り返すと安定(Ⅰ)に戻ってきますね。
C→C→F→Gと繰り返してみて、最後にCをジャーン!とやると、曲が安定に戻って終わった感がありますね。これが終止感。これがコード進行です。
カノン進行
もしかしたら1番有名かつさまざまな名曲に使われている進行かもしれません。
2番目に紹介するには長いかもしれませんが、覚えておいて損なしなので早めに紹介します!
C→G→Am→Em→F→C→F→G
めちゃくちゃ王道です。
世間にあるあらゆるド名曲に使われています。
代表的なコード進行にである”カノン進行”
『チェリー/スピッツ』『愛は勝つ/KAN』『負けないで/ZARD』『TOMORROW/岡本真夜』『勇気100%/光GENJI』『さくら(独唱)/森山直太郎』『さくらんぼ/大塚愛』…など。数えきれません。
1680年ごろのパッヘルベルのカノンという曲で使われていたコード進行が元になっています。古い。
その使いやすさから、「使ったら終わり」「一発屋のコード進行」などど言われることがありますが、そんなの関係ないですね。
少年よ、カノンを使え と古くから言われているので、全く問題無しですね。ガシガシ使いましょう。
イチヨンニーゴー Ⅰ→Ⅳ→Ⅱ→Ⅴ
C→F→Dm→G
よーく見てみましょう。ⅡmはⅣの代わりになることが出来るので、実質Ⅰ→Ⅳ→Ⅳ→Ⅴですね。スリーコードの応用系です。
イチロクニーゴー Ⅰ→Ⅵ→Ⅱ→Ⅴ
C→Am→Dm→G
これもよく見てみましょう。イチヨンニーゴーのⅣをⅥmに代えただけですね。ⅥmはⅠの代わりになり得ます。
基本のスリーコードであるⅠ→Ⅳ→ⅤのⅠとⅣを代理コードに代えた形です。
イチヨンニーゴーと併せてとても使いやすいコード進行なので、覚えておいて損はないと思います。
ちなみに、Ⅱm→ⅤときてⅠに戻ることを ツーファイブワン と呼びます。
覚えておくとカッコいいです。
小室進行 Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ
Am→F→G→C
小室哲哉さんが多用していたコード進行なので小室進行と呼ばれています。現在ではボカロなんかでも使われることが多いみたいですね。
進行自体は、ⅥmはⅠの代理になりうるので、Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰと捉えることができるので、めちゃくちゃベタです。
マイナーから始まる分、少し雰囲気を変えて曲をスタートさせられますね。
ツーファイブワン Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ
イチロクニーゴーなどと同じく、度数が名前となった進行です。
ジャズやロックなどでもよく使われる超定番の進行です。
Dm7→G7→C
「完全4度」、「度数」などについてはこちら。
強進行を一発で確かめるには、5度圏を見るのが1番早いです。
5度圏については詳しくはこちら。
キーがCだと、Dm7→G7→Cなので、Dのところから反時計回りに順番に並んでますね。
コードの機能から考えても、Ⅱm7はⅣ(サブドミナント)の代理になりうるので、置き換えてみるとⅣ(M7)→Ⅴ(7)→Ⅰとなり、スリーコードの応用であることがわかります。
めちゃめちゃ使い勝手良しです。
セカンダリードミナントを挿入
CのダイアトニックコードであるFを仮のトニックに見立て、Fに向かってツーファイブワンしていく進行。
コード進行に決まりはあっても自由で良い
ここまで色々なコード進行を紹介しましたが、コード進行は自由でいいと思うんです。
実例集はあくまで参考で、自分が面白いと思ったコードや進行があったら、それが正解だと思います。
この記事は、そんな自分なりの正解を探す上での最初の道標となればと思います。
自分のテッパン進行を探そう!
ではまた〜。
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